【B’z】「HURRY UP!」を、自由に正直に語る。

Ryo’z on Guitarへようこそ。

本日は、2ndアルバム「OFF THE LOCK」の2曲目に収録されている楽曲、

「HURRY UP!」

を、自由に正直に語る。

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ハードロックばかりが能じゃないだろう

B’zの楽曲の中で最速とも言われるテンポで展開され、曲名の通り、「急がなければ！」と気持ちを急かされるような軽快なナンバー。

「ギリギリchop」、「Out Of Control」、「パルス」、「純情ACTION」、「だれにも言えねぇ」等、その他のテンポの速い楽曲とは異なり、ハードロックというよりもPOPであり、且つ、爽やかさと可愛さを持ち合わせているところが本曲の魅力だ。

ただし、厳しく言えば「B’zらしさ」は皆無であり、展開のメリハリが少ないため、あまり記憶に残らない楽曲であることは否めない。

しかし、本曲は、B’zの音楽性の広さを実感させてくれる楽曲であり、「B’z＝ハードロック」の固定概念を覆すにはぴったりの楽曲である。

（B’zをロクに聴かず、ハードロックを強調して評価する聴き手には、本曲を嫌がらせかの如く聴かせたい。）

そして、松本さんの自由奔放なギタープレイが冴え渡っているのも、本曲の魅力の一つ。

詳細を語っていこう。

イントロ

常にピッキングハーモニクスを交えた、松本さんの特殊なギターリフから始まる本曲。

革命的ではないものの、時折聴くことができる松本さんの「効果音的プレイ」だ。（他曲で言えば、「儚いダイヤモンド」のイントロ辺り？）

これからどんな曲が始まるのか、ワクワクさせてくれる。

そして、ワクワクの後に始まるイントロは、すでに全力疾走。

急ぐようなシーンのBGMとしても起用できる全力疾走イントロだ。

是非とも運動会ソングに起用していただきたい。

メロ

ドラムのスネアに合わせる松本さんのクリーントーンのギタープレイが、本曲の爽やかさと可愛らしさに大いに貢献している。

他曲でも、クリーントーンのアルペジオやカッティングは頻繁に聴くことができるが、本曲のようなスネアに合わせる「チャッチャ系」（背脂ではない）プレイを聴くことができるのは珍しい。

そして、実は本曲で一番テンションが高いであろうBメロセクション。

サビまでのテンションの上がり方がスムーズであり、サビまでの盛り上げに大いに貢献してくれる。

そして、完全なブレイクを挟んだ後にサビセクションへ。

サビ

メロセクションから徐々に盛り上がりをみせ、ブレイクという踏み切り板に乗り、サビへの期待は最高潮。

しかし、サビに突入すると、意外にもテンションが下がり、まさかの肩透かし。

着地に失敗する。

要因としては、Bメロセクションのテンションの上がり方が異常であることと、サビ前の完全なブレイクによる期待感に相違が出ていることだ。

その相違を意識しての作曲・アレンジだとは思うが、良い方向の相違・意外性には繋がっていない。

メロディーについても「B’zらしさ」は皆無であるため、本曲のサビで本曲の魅力は語れない。

しかし、そもそも楽曲の評価は、サビセクションで決まるわけではない。

たしかに、日本においては「サビ＝楽曲の顔」の意識が強いため、その他のセクションで楽曲の価値を見出すことは難しいかもしれないが、少し意識を変えるだけで様々な楽曲の聴き方、楽しみ方が変わってくる。

本曲の「顔」はサビではない。

そう意識することで、本曲の魅力はぐっと増す。

ギターソロ

爽やかな速弾きと、適度に崩されたアーミングプレイ。後半部分のチョーキングプレイも後味爽やか。

総括して本曲にマッチしている。

キャッチーな部分こそないが、楽曲の雰囲気を壊さない、軽やかさを感じるギターソロだ。

しかし、ただでは終われない松本さん。

アウトロのギターソロにおけるアーミングプレイは過激で過剰。

周りのテンションとは別次元の高テンションで、ひたすら過激にアーミング。

とは言え、楽曲にメリハリが付いて良いとも言えるし、そのまま終わるのも味気ないと思っていた聴き手としては、「いいぞ！やれやれ！」と、燃料を投下したくなる気持ちである。

松本さんもその期待に応えるかのように、最後の一音は過激なアーミングアップで終えてくれる。

最高だ。

Jammin’ of The Guitar

・B’zのテンポの速い曲を聴きたいけど、ハードロックに疲れた・・・

・B’zらしくない曲を聴きたい！　

等々、B’zの別の一面を知りたいB’zビギナーには、爽やかで可愛い本曲を是非とも聴いていただきたい。

また、稲葉さんについて一切語っていないが、隠さず言えば、特筆すべき点がないからである。

しかし、それは普遍的で安心して聴けるからであると、ポジティブに捉えてほしい。

ただし、本曲の魅力の一つである、松本さんの自由奔放で過激なギタープレイに圧倒されないよう身構える必要はある。

こんな過激な松本さんは聴けない！と感じた方は、松本さんの2ndソロアルバム「Wanna Go Home」に収録されている「Jammin’ of The Guitar」を聴いて耐性をつけよう。

（もしくは、ダイレクトにスティーブ・ヴァイを聴いても良い。初期の松本さんは、とりあえずスティーブ・ヴァイが好きなのだ。）

耐性がついた暁には、B’zマニアに一歩近づいているはず。

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