B’zを愛するギタリスト「Ryo'z」のサイト・ブログです。

Ryo'z on Guitar

B’z シングル

【B’z】教えて!「BE THERE」ってどんな曲?B’zを愛するギタリストRyo’zが3分で解説。自由に【考察】正直に語って【レビュー】

投稿日:

Ryo’z on Guitarへようこそ。

本日は、4thシングルである、

「BE THERE

を、自由に正直に語る。

<はじめに>

このブログは、B’zの作品についてギタリストのRyo’zが、

・作品の概要 ・世界観 ・音楽性 ・聴きどころ ・稲葉さんのボーカル ・松本さんのギター ・イントロ、メロ、サビ、ギターソロ等のセクション毎の解説 等々・・・

B’zファンとして、ギタリストとして、そして音楽リスナーとして。

自身の経験を踏まえて解説、自由に考察しながら正直に語るブログです。

「B’zらしさ」が顔を出し始める

変わりゆく自分自身や時代。自分を取り巻く環境。変わりたくても変われないジレンマ。

そんな様々な変化に戸惑う中、軌道修正してくれるような「君」を必要とし、いつまでも変わらずにいてほしいと願う気持ちを歌った、ミディアムテンポのロックナンバー。

説明不要とも言える人気の楽曲である。

究極のベストアルバム「B’z The Best “Pleasure”」(いわゆる金版)に収録された楽曲であり、現在でもライブで度々演奏される楽曲であるため、かなり初期のシングルながらも、耳にしたことがある方も多い楽曲ではないだろうか。

ちなみに、本楽曲は、3rdアルバム「BREAK THROUGH」には納期の関係で収録されなかったものの、アルバム製作時にはすでに存在していたようだ。

(たしかに、当時の「LIVE-GYM BREAK THROUGH」ライブ後の楽屋で、汗だくの二人が完成間近のCDジャケットを確認している映像があったと記憶している。)

「BREAK THROUGH」で現れ始めた独創的なB’zらしさや、チャレンジ精神に溢れた作風は、今作で更に磨きがかかる。

チャレンジ精神の面で言えば、本楽曲における大きな魅力の一つであるイントロ。

詳細については後述するが、多くの聴き手を驚かせた、斬新でありながらもキャッチーな仕上がりは圧巻である。

また、派手さはなく平凡とも思えるメロディーには、何度も繰り返し聴きたくなるような絶妙な「スルメ」的な魅力があり、独創的なB’zらしさ、言葉では表しきれない、いわゆる世間で言われる「B’zっぽさ」が感じられる。

そんな本楽曲は、B’zとしては初めてシングルでオリコン初登場10位以内にランクインする。(初登場第7位)

 現在ほどのヒットに恵まれていなかった当時のB’zであったが、着実に実力や自信、独自のセンスを身に付け、徐々に知名度を上げながらモンスターバンド(ユニット)になりつつあった。

イントロ

左右にパンが振られた状態のサンプリングサウンドが、左右交互に激しく鳴り始め、サウンドが耳の中、頭の中を行き交うようにスタート。

その後、稲葉さんの軽快な「BE!BE!BE!」を皮切りに、センターで様々なサンプリングサウンドが緩急を付けながら鳴り続ける。

そして完全なブレイクを挟み、松本さんの透き通る様な煌びやかなクリーントーンのアルペジオで、現実に戻されるように本編がスタート。

圧巻である。

あまりの音の情報量の多さ、様々なサンプリングに溢れた未知のサウンドに、聴き手は何があったのかしばらく理解できない程に圧倒される。

私も初めてこのイントロを聴いた当時の衝撃と言ったら忘れられない。

(特にイヤフォンで聴いた時には相当驚いたものだ。)

生まれて初めてサンプリングの芸術というものに触れた瞬間だった。

今でこそDTM(デスクトップミュージック)、つまりコンピューター技術の発達と共にパソコン等を利用した音楽制作が主流となり、サンプリングを駆使することが大変容易となった。

パソコン等の画面内で、音の「波形」を見ながら切り貼りすることができるため、より簡単に、より直感的に制作できるようになったためだ。

(それまでは、物理的に録音したテープを切り貼りして制作されていた背景もある。)

ギタリストである私自身ですら、簡単にサンプリング扱って楽曲制作できる時代だ。

しかしながら、現在ほどコンピューター技術が発達していなかった当時。

エンジニアである「野村 昌之」さんは、このイントロの制作に相当苦労されたそうだ。

そして、苦労の末に出来上がったイントロは、斬新でありながらもキャッチーで、色鮮やかな芸術性に溢れた、一度聴いたら忘れられない「名イントロ」となった。

こんなに素晴らしいイントロを、B’z作品に与えてくれた野村 昌之さんには感謝しかない。

このイントロのおかげで、どれだけ本楽曲の魅力が増したことか。

平凡になりそうな楽曲に、計り知れないほどの効果・インパクトを与えてくれた。

(余談ではあるが、バイク好きの野村さんは、同じくバイク好きの稲葉さんと親交が深いのだとか。)

メロ

現在よりもハスキーで柔らかな声質の稲葉さんが優しく歌い始める。

徐々に表現力を増して、より一層とボーカリストとしての成長が伺える稲葉さんであるが、どこか「幼さ」にも似た、若さ・拙さを感じることができる点が興味深い。

(特にサビ直前の「ヒニッ!!」が、最高に可愛くて大好き。)

また、楽曲全体を支えるファンキーに演奏されるベースが、スラップ風に目立つように打ち込まれており、派手さがないメロディーと合わさることで、良いバランスとなっている。

B’z初期のコンセプトである「ロック」(アナログ)と「打ち込み」(デジタル)の融合が、より高い次元で、自然でマイルドに実現されてきていることがわかる。

サビ

平凡に思えるほど、平坦で大きな動きのないメロディーではあるが、なぜか何度も聴きたくなるような不思議な魅力を持つ「スルメ」的なサビセクション。

サンプリングを駆使したイントロに加え、スラップ風のベース、イントロ直前に連発するオーケストラヒット等、派手なセクションがバランス良く含まれた結果、平凡に思えたサビセクションは、安心感すら感じるような、良質なセクションになったのだと考えられる。

おそらく、メロディーだけを聴いた場合、本楽曲の魅力は半減するだろう。

セクション毎に大きくメリハリを付けたアレンジが、楽曲全体に心地よい緩急を生み出し、本楽曲の魅力に繋がっているのだ。

アレンジの重要性を再認識させてくれる。

ギターソロ

突き抜ける様なロングトーンのチョーキングからスタート。

その後、ビブラートや派手なアーミングプレイを加えながらロングトーンを中心としたメロディアスなプレイが続く。

何ら変哲もなく終わるのかと思いきや、途中からハモりのギターが加わり、サウンドがグッと厚くなりメロディアスに拍車がかかる。

そして、とどめの一撃。

フレーズとしては平凡ながらも、イントロを彷彿させるような、サンプリング的にアレンジされた派手なチョーキングサウンドで終える。

ギターソロセクションにおいても、楽曲全体に共通する、一見平凡に思わせながらもハッとさせられるようなアレンジが、音楽的に適度に取り入れられているのだ。

また、演奏技術で聴かせる「喜怒哀楽」ではなく、アレンジ技術で聴かせる喜怒哀楽は、演奏技術のみを傾聴するギターキッズには良い教科書となる。

演奏技術をある程度身につけた、ネクストステージに差し掛かるギタリストには必聴のギターソロである。

<まとめ>

冒頭でも語ったとおり、説明不要と言えるほどの人気楽曲であり、未聴の方を探す方が難しいくらいに有名となった本楽曲ではあるが、未聴の方は是非とも聴いてみてほしい。

地味だけど派手。

平凡だけど非凡。

独創的なB’zらしさやチャレンジ精神に溢れた作風は、極上のアレンジにより、何度も聴きたくなるような不思議な魅力に溢れており、独特な癖を持ちながらも、誰しもが楽しめるような楽曲となっている。

安心してオススメできる、B’zビギナーには優先的に聴いてほしい楽曲だ。

世界に誇るモンスターバンド(ユニット)へと変貌するキッカケを感じられるような初期の作品であり、且つ、B’zらしさの目覚めを感じられる貴重な楽曲である。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

BE THERE [ B’z ]
価格:855円(税込、送料無料) (2020/2/26時点)


-B’z, シングル

Copyright© Ryo'z on Guitar , 2025 All Rights Reserved Powered by STINGER.