Ryo’z on Guitarへようこそ。
本日は、1stアルバム「B’z」の8曲目に収録されている楽曲、
「君を今抱きたい」
を、自由に正直に語る。
価格:2,351円 |
初めてヒットしている楽曲
全編にわたりシリアスな雰囲気が漂うものの、非常にキャッチーなサビ(メロディー)が印象的で、且つ、リズムがハネているため、自然と踊りだしたくなるようなナンバー。
本曲には別バージョンが存在するが、こちらが原曲。
どちらかと言うと、別バージョンを聴く機会が多かったため、本曲を聴くと「稲葉さん、歌い出し早い!!」「曲、短い!!」「えっ、日本語!?」と感じてしまう。
ぜひ、別バージョンを50回程度聴き込んで、体に馴染ませてから本曲を聴いてみてほしい。
偽物感に戸惑うはずだ。
また、タイトルと歌詞には、稲葉さんお得意と言われている「君」が使われている。
まったく意識したことがないが、稲葉さんは「君」を多用しているらしい。
しかし、「君」自体は、どんなアーティストも多用しているし、稲葉さんに限った話ではないと感じているため、結論、意識したことがないのが正直なところ。
本曲がB’zで初めて「君」を冠した、「記念すべき」曲だとは思っていない。
しかしながら、本曲は違う形で「記念すべき」曲だと思っており、その「記念すべき」部分はサビの直前にある。
今回は、楽曲の内容と併せて、「記念すべき」部分について語る。
イントロ
緊張感漂うシンセサイザーから始まり、バンドイン後には、力強い松本さんのバッキングギターが印象的なイントロ。
ベルのようなサウンドによるメインメロディーが、楽曲に緊張感を与え、本曲のシリアスな雰囲気に一役買っている。
なお、すでにイントロで「記念すべき」部分が違う形で顔を出しているのだが、それについてはサビのセクションで語りたい。
メロ
煌びやかな松本さんのクリーントーンの上で、ハスキーに歌い始める稲葉さん。
シリアスな雰囲気に合わせた歌唱と初期のハスキーな声質が、さらに楽曲に緊張感を与えている。
ちなみに、2番のBメロセクションの歌詞に「ハスキーボイス」が登場するが、ハスキーボイスで歌う「ハスキーボイス」の説得力は凄まじい。
サビ
B’z玄人でも気づいていない、もしくは、知らずに聴いている事が多いが、本曲のサビの直前には「オーケストラ・ヒット」が使われている。
そう、この「オーケストラ・ヒット」が「記念すべき」部分だ。
驚くべきことに、他曲でも使用されているオーケストラ・ヒットが、すでにデビューアルバムから使われているのだ。
オーケストラ・ヒットとは、本曲の他にも、「ALONE」(イントロ)や、「ZERO」(サビ終わり)、「BE THERE」(サビ直前)等で聴くことができる「あの」インパクトのあるサウンドのことだ。
そして、B’zで初めてオーケストラ・ヒットが使われたのは本曲であり、以降、B’zで度々聴くことができるオーケストラ・ヒットの元祖なのだ。
オーケストラ・ヒット好きとしては、感涙ものの楽曲である。
ちなみに、イントロでは逆再生によるオーケストラ・ヒットが使われている。
オーケストラ・ヒット自体はよく耳にするが、逆再生のオーケストラ・ヒットは珍しい。
インパクト絶大なオーケストラ・ヒットが、逆再生になると若干マイルドになる。
未聴の方や、意識して聴いたことがない方は必聴だ。
21のBirthday 二人きりになって〜♪
本曲の編曲者は、言わずもがな「明石昌夫」さん。
オーケストラ・ヒットの顔とも言える方で、B’z以外にも、ビーイングの全盛期を支えた名編曲者であり、様々なアーティストの楽曲にも「オーケストラ・ヒット」を取り入れ、数々のヒット曲を生んだ偉大な人物だ。
そんな明石昌夫さんが、本曲が収録されている1stアルバム「B’z」の全曲を編曲しているのだが、1stアルバム「B’z」の中で、唯一「明石昌夫印」を聴く(感じる)ことができるのが本曲。
「B’z +明石昌夫」という、初期B’zを語る上で避けては通れない重要タッグの中で、後の名曲達に多用されることとなる「オーケストラ・ヒット」を、ぜひとも聴いていただきたい。