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BAD COMMUNICATION B’z

【B’z】「DA・KA・RA・SO・NO・TE・O・HA・NA・SHI・TE -OFF THE LOCK STYLE-」を、自由に正直に語る。

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Ryo’z on Guitarへようこそ。

本日は、1stミニアルバム「BAD COMMUNICATION」の3曲目に収録されている楽曲、

「DA・KA・RA・SO・NO・TE・O・HA・NA・SHI・TE -OFF THE LOCK STYLE-」

を、自由に正直に語る。

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大胆、且つ、ユニーク

言わずと知れたB’zのデビュー曲「だからその手を離して」を、英詞に変更し、打ち込みとサンプリングを全面に打ち出すことで、より一層ダンサブルにリメイクした別バージョンである本曲。

(原曲については、以下を別途参照いただきたい。)

【B’z】「だからその手を離して」を、自由に正直に語る。

曲名は英字表記となっているものの、ご覧のとおり日本語として残しており、曲中におけるサビの歌詞においても同様に、「だからその手を離して」の部分は日本語のままとなっている。

曲名や歌詞を全て英詞に変更せず、重要な部分は日本語として残すという大胆でユニークと思える手法だが、ファンとしては非常に嬉しいところ。

ただし、天下のB’z様だからできる芸当であって、そんじゃそこらの者がこの手法を真似すれば、ただただ笑われるだけなので注意が必要だ。

(正直、初見では少しだけ笑ってしまったが・・・。)

7分15秒間も手を繋ぐことが許されない

本曲の収録時間は、原曲のおよそ2倍に相当する「7分15秒」と、B’zとしては異例の長さを誇っている。

当時のB’zのやりたい事を、アクセル全開のノンブレーキで詰め込んだような自由な作風となっており、現在のハードロックを中心とした楽曲が多いB’zからは想像もできないくらいデジタルでダンサブルなサウンド。

初期B’zのコンセプトである、「ロックとデジタルの融合」のデジタル要素をこれでもかと強めて、聴き手を度外視しているとも思えるほどの過激な振り切り方だ。

デビューしてからおよそ1年後のリリースとなっており、まだまだヒットに恵まれていない状況であった当時のB’zの試行錯誤ぶりを感じることもできるし、改めてB’zの音楽性の幅の広さを実感することもできる。

耳の肥やしが必要

今でこそ素直に楽しんで聴くことができるが、本曲を初めて聴いた当時は、楽曲の収録時間の長さや英詞、より一層デジタル色が濃くなったサウンドアレンジなどに戸惑い、正直、聴き方に困った。

実際に、B’zファンの中でも苦手意識をもっている方が多い楽曲であると思われる。

苦手意識とは異なるが、当時の私は「原曲との違い」を楽しむだけでは物足りなく感じており、もっと深く本曲の良さ・魅力に触れたいと思っていた。

Rockの側面を全面に出しているB’zが好きだ!という方がいても良いわけだが、B’zをもっと好きになりたい!と当時の私のように思う方もいるだろう。

そんな方にとって必要なのは「耳の肥やし」である。

本曲を素直に楽しむためには、様々なジャンルの世界中の音楽を聴くことで耳を肥やす必要がある。

私自身、ギターを弾き始めると共に、様々なジャンルの世界中の楽曲を聴いて耳が肥えたことで、本曲の聴こえ方が大きく変わった。

それまで聴こえていなかった音が聴こえるようになり、楽曲がスムーズに耳に流れ込んでくる感覚を覚えた時は本当に嬉しかった。

上から物言うようで申し訳ないが、この領域に達するまでには、じっくりと時間をかけて耳を肥やす以外に方法はない。

ただ単に本曲を繰り返し聴くだけでは、素直に楽しむ領域まで達することは不可能である。

根気強く世界中の様々なジャンルの音楽を聴き、B’zをもっと好きになるために努力して耳を肥やそう。

さすが先輩

本曲を語る上で避けては通れない存在。

それが、「TM NETWORK」である。

B’z結成前の松本さんは、サポートメンバーとして「TM NETWORK」に在籍していたのだが、大量のシンセサイザーを操りながら数々の名曲を生み出す小室哲哉に、当然のことながら大きく影響される。

本曲はそんな「小室サウンド」に強く影響された、先輩に対するリスペクトとも言える楽曲なのだ。

ただし、本場の「小室サウンド」は圧巻であり、本曲が嘘のように薄くなってしまうほどの絶大なクオリティーを誇っている。

そもそも、初期B’zのコンセプトである「ロックとデジタルの融合」の原点とも言えるわけだが、TM NETWORKのサウンドはそのコンセプトをすでに頂点にまで極めており、さすがの一言である。

それでは、そんな楽曲をセクション毎にフォーカスしていこう。

イントロ

原曲と同様に、4つ打ちのドラムを中心としたイントロ。

より一層デジタル色を濃く、様々な音色のビートを重ねてビートを楽しむように作られた、ヒップホップで聴ける「ビートメイク」に近い作風となっている。

しかし、その構成は原曲と大きく異なっており、途中でサビを挟んだ2段構成に変更されている。

主に、ビートを楽しむ前半部分と、松本さんのリードギターを楽しむ後半部分に別けられるが、この構成は初期のライブで聴ける構成に近い。

メロ

メロセクションに入るまで「1分42秒」と、B’zとしては異例の長さを誇っている。

英詞の新鮮さもさることながら、稲葉さんの歌唱力の成長ぶりに驚く。

肩の力が抜けて、高音の伸びが良くなり、自信に満ちた軽やかな歌唱は必聴だ。

サビ

「DA・KA・RA・SO・NO・TE・O・HA・NA・SHI・TE 」の響きに安心感を覚えながらも、やはり英詞の新鮮さが楽しいサビセクション。

メロセクションと同様に、稲葉さんのボーカリストとしての歌唱力の成長を著しく感じることができる。

なお、ビートメイク的な作風に影響されたのか、ギターソロの手前では松本さんのギターと共にラップのようなを歌を聴くことができる。

ギターソロ

原曲と同様に2段構成となっているギターソロ。

前半では、稲葉さんと共にラップのように奏でるギターから始まり、その後は、スティーブ・ヴァイを彷彿させるようなハモリを効かせたレガートな速弾きを聴くことができる。

そして、後半では松本さんが得意とするロングトーンやチョーキング、ビブラートを生かした、メロディアスなギターソロを聴くことができる。

前半・後半を通して、松本さんの多彩なギタープレイをバランス良く聴くことができるため、松本フリークにはたまらない良質なセクションとなっている。

熱き努力の果て

デビュー曲ということもあり、実に様々なバージョンが存在する楽曲であるが、その中でも本曲はかなり異色の存在である。

先述のとおり、収録時間の長さや英詞、より一層デジタル色が濃くなったサウンドアレンジ等により、聴き手の好みは大きく別れる。

もちろん未聴の方に是非とも聴いていただきたいのだが、攻めたサウンドに戸惑ってしまい、素直に楽しめない方も出てくるだろう。

素直に本曲を楽しむためには、様々なジャンルの音楽を聴いて耳を肥やし、且つ、B’z=ハードロックという無駄な固定概念を捨てることが必要であり、人によってはかなりの時間を要する。

しかし、それもよりB’zを好きになるための努力である。

本曲のサウンドが耳に馴染んだ頃には、よりディープなB’zファンとして大きく成長しているはずだ。

B’zの音楽性の広さを素直に感じられる、様々な時代のB’zを愛せるようなファンになり、なんちゃってのファンであるかのような悔しい気持ちから解放されよう。

-OFF THE LOCK STYLE-と曲名にあるように、今すぐ固定概念を捨てて、新たな扉の鍵を開けて、更にマインドを進化させる必要があるのだ。

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