Ryo’z on Guitarへようこそ。
本日は、1stアルバム「B’z」の4曲目に収録されている楽曲、
「ゆうべのCrying ~This is my truth~」
を、自由に正直に語る。
価格:2,351円 |
愛しぬけるポイントがひとつありゃいい
非常に明るく、POPで、アルペジオで演奏されるシンセサイザーが特徴的な本曲。
記憶に残るようなメロディーは少ないものの、現代のB’zの爽やかさとは異なる、初期のB’zの純朴な爽やかさを感じられる貴重な楽曲だ。
しかし、なぜか本曲を聴いていて、いつも違和感を感じることがあった。
正面からスムーズに聴くことができない不思議な感覚で、いつも斜に構えて聴いている感覚だった。
今回は、その原因の分析と共に、その原因を知ることで、素直に正面から本曲を聴くことができるようになった経緯について語りたい。
イントロ
アルペジオで演奏されるシンセサイザーが特徴的なイントロ。
しかし、このイントロから、すでに違和感を感じる。
本曲は明るく、POPで、爽やかな楽曲であるのにもかかわらず、なぜか「恐さ」を感じるのだ。
そして、その「恐さ」からは、バンドイン後に若干解放される。
つまり、その「恐さ」の原因は、アルペジオで演奏されるシンセサイザーにあり、根元は、「ミステリアスな音色」にあった。
本曲の雰囲気と相反するかのような、聴き手を少しだけ不安にさせるような音色なのだ。
また、イントロの稲葉さんの「Non、No〜n」(そう言っているはず。)は、明るくPOPな曲の雰囲気とは相反するかのように、ハスキー且つ、かなりブルージー。加えて、慣れないレコーディングに緊張しているのか、テンションは少し暗め。
聴き手は、本曲のテンションの調整に混乱するので、早速、このイントロの差異に慣れが必要なのだ。
メロ
メロセクションの違和感については、エフェクトの掛かった稲葉さんのボーカルと、少し暗めなテンションが起因している。
エフェクトによって、少しだけ「機械的」になり、良くも悪くも、楽曲から浮いている印象だ。
しかし、イントロの段階で、すでに稲葉さんのテンションを理解しているし、エフェクトに関しても過度に掛けられている訳ではないため、そこまでの違和感は感じられない。
一方で、軽やかでキラキラとした煌びやかなサウンドの松本さんのコードワークやアルペジオは絶品。
この頃からリズムギターについても、すでに「松本サウンド」が確立されている。
余談だが、キラキラとしたクリーントーンが、最近になって再びギタリスト界隈で人気になっている。キラキラとしたクリーントーンに興味があるギタリストには、ぜひ本曲を聴いていただきたい。
時代は巡るし、松本さんのサウンドは、いつでも最新。
サビ
サビセクションにおける違和感は何ひとつない。
メロディーの力は弱いが、その分、肩の力を抜いて聴ける。
ヴァン・ヘイレンの「Jump」程ではないが、バックで鳴っているシンセサイザーも、本曲のサビの魅力のひとつだ。
ギターソロ
ギターソロセクションにも違和感が存在する。
本曲のギターソロについては、本曲のAメロをなぞるようなフレーズで始まる。
歌メロをなぞるようなギタープレイは珍しいし、POPな本曲にマッチしている。
と、思ったのも束の間、急なプチ速弾きからの過激なビブラートを披露。
その後も過激にピッキングハーモニクスを含ませ、割とハードな内容である。
ギターソロ単体で聴けば素晴らしい内容だが、正直に言えば、楽曲のテンションと相反しすぎていて合っていない。
肩の力を抜いていた聴き手は、また違和感に身構える形になり、差異に驚くことになるのだ。
飛びだしゃいいわけではない
後半に差し掛かっているが、まだ気を抜いてはいけない。
ギターソロが終わり、稲葉さんが再び歌い始めるのだが、最後のサビ前で一旦ブレイクしたのも束の間、それはやってくる。
明石昌夫さんが打ち込んでいると思われる、過激なサウンドのシンセサイザーによる、過激に速弾きだ。
これは、初めて本曲を聴いた時に最も驚いた部分で、違和感どころか、心が泣き出しそうになった。
まさか、編曲者の明石昌夫さんが、楽曲の治安を乱すとは・・・。
B’zビギナーは、言わずもがな、身構えて聴くようにしよう。
斜に構えず、正面衝突で聴くために
色々と語ってきたが、正直に言うと、実はファンも聴き方に困る楽曲ではないかと思う。
POPではあるものの、何か掴めない(キャッチーではない)感覚は「本能」で感じるはず。
その原因は、上記の様々な「違和感」が起因している。
ミディアムテンポで、明るいPOPな楽曲と相反する違和感が多いため、聴き手は度々混乱するのだ。
とは言え、上記を意識して(身構えて)聴くことで、本曲の良さにその手で触れることができ、更に、斜に構えず、正面から聴くことができるようになる。
聴き方に困っていた方々やB’zビギナーは、是非とも上記を意識して(身構えて)聴いていただきたい。
そもそも、この世に完璧などないし、完璧ではないものが、完璧を求めることが間違いであるわけで、まさに稲葉さん言うイチブトゼンブだ。
ほんのイチブに囚われていてはいけないと思わせてくれるような楽曲だ。