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【B’z】「Komachi-Angel Red Hot Style」ってどんな曲?B’zを愛するギタリストRyo’zが解説。自由に【考察】正直に語って【レビュー】

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Ryo’z on Guitarへようこそ。

本日は、2ndミニアルバム「WICKED BEAT」の2曲目に収録されている楽曲、

「Komachi-Angel Red Hot Style」

を、自由に正直に語る。

<はじめに>

このブログは、B’zの作品についてギタリストのRyo’zが、

・作品の概要 ・世界観 ・音楽性 ・聴きどころ ・稲葉さんのボーカル ・松本さんのギター ・イントロ、メロ、サビ、ギターソロ等のセクション毎の解説 等々・・・

B’zファンとして、ギタリストとして、そして音楽リスナーとして。

自身の経験を踏まえて解説、自由に考察しながら正直に語るブログです。

タイトルから察するあの名曲感

赤いドレスを身にまとった神秘的な女性にメロメロとなった、男性の真夏の恋を描いた情熱的なラテン調ロックナンバー。

タイトルを一見すると一瞬だけ「新曲?」とも思えるが、その後、即座にあの名曲が頭に浮かぶ。

そう。

ラテンの珍しい響きと体が自然に動き出してしまいそうな軽快さ、中毒性のあるキャッチーなメロディーに溢れた松本さんの楽曲。

そして、斬新という枠を超え、もはや意味不明の領域に足を踏み入れた、独創的な内容の衝撃的な稲葉さんの歌詞。

B’zファンはもちろんのこと、日本全国の音楽リスナーを虜にしたB’zの出世作、5thシングル「太陽のKomachi Angel」だ。

(原曲のレビューについては、以下からご確認いただけます。)

【B’z】「太陽のKomachi Angel」ってどんな曲?B’zを愛するギタリストRyo’zが解説。自由に【考察】正直に語って【レビュー】

本楽曲は「太陽のKomachi Angel」を英詞に変更し、打ち込みとサンプリングを強めことで、よりダンサブルに。

そして、少しだけギターを強めることでロックテイスト強調させて刺激的にリメイクした別バージョンである。

(当時の私も、タイトルだけで「太陽のKomachi Angel」に関係する楽曲だとすぐに想定できたものだ。)

ちなみに、「刺激的=Red Hot Style」という解釈で間違いないと思われるが、ワードの引用元については、アメリカのモンスターバンド「Red Hot Chili Peppers」から。

(念のために言っておくと、これはワードだけを引用したのであって、楽曲にレッチリ感を加えた訳ではない。楽曲内にレッチリ感はまったく存在しないので、その点は悪しからず・・・。)

歌詞の内容については、日本語版からの大きな変更点はないものの、より一層と刺激的な表現(セクシー且つ大胆)となり、より熱い暑い男女の夏が描かれている。

歌詞についてもRed Hot Styleということだろう。

ただし、リメイクにより刺激的になったとは言え、サウンドや楽曲全体の聴こえ方や印象については、ほぼ原曲通り。

大きな変更点はなく、英詞に変更されただけといった印象だ。

個人的にはもっと攻めたアレンジ、劇的に変化したバージョンを聴いてみたかったが、当時鳴かず飛ばずの状態だったB’zがやっと掴んだ念願のオリコンチャート1位獲得の大事な楽曲。

様々なリスナーや大人の事情を考慮すると、保守的になりたくなる気持ちがわからないでもない。

その代わり、ライブで演奏する際はラテンテイストを強めたり、アコースティックアレンジでより泥臭く情熱的に演奏される機会が多いため、そのような不満は問題なく解消されている。

イントロ

迫り来るようなドラムロールから始まった原曲とは異なり、ベースとパーカッション、サンプリングサウンドの組み合わせで淡々とビートが刻まれるところからスタート。

もうすでにあの独特なラテン的な匂いが・・・

タイトルから察している「あぁ、コレきっとあの曲でしょ?」という「だろうな」的な気持ちが確信に近づく。

そして、聴き馴染みのあるドラムロールの登場と共に確信へと変わる。

一気にバンドインし、情熱的で軽快なラテンのリズムと、ブラスが奏でる癖になりそうなキャッチーなテーマに、相変わらず一瞬で楽曲の世界に引き込まれてしまう。

松本さんが途中で奏でる、ナイロン弦ギターにディストーションを掛けた斬新サウンドのブルージーなキメフレーズも相変わらず心地よく響き渡る。

ちなみに、本楽曲だけを単発で再生すると、稲葉さんの「エスッ!」(と聴こえる)から始まるが、これは前クレジットに収録されている「I Wanna Dance Wicked Beat Style」の歌声が再生されている。

本楽曲が収録されている2ndミニアルバム「WICKED BEAT」は、曲間が一切存在しないノンストップな作風となっているため、どうしても前クレジットに収録されている楽曲の尻尾が再生されてしまうということだ。

とは言え、違和感は一切感じない。

むしろアリ。

だからこそ、本楽曲は稲葉さんの「エスッ!」から始まると思っている方が多いかもしれない。

サビ

テンション全開のイントロセクションから少し落ち着いたサウンドとなり、そこへ稲葉さんが元気ハツラツにボーカルイン。

原曲よりも一層と元気ハツラツに感じるのは私だけだろうか?それとも、英語の方が歌いやすいだけ?

どちらにせよ、Red Hot Styleの名に恥じない歌いっぷりだ。

(ちなみに、落ち着いたサウンドのサビは最初のみ。以降は狂ったようにテンション全開である。)

そして、最も気になる英詞へのリメイク。

斬新という枠を超え、もはや意味不明の領域に足を踏み入れた、独創的で衝撃的な日本語の歌詞は、英詞となることでどのように聴こえ方が変わるのか。

正直な感想をいえば、イマイチ。

期待を上回ることはなく、”英語になっただけ”の普遍的な結果となった。

やはり、日本語だったから良かったのだ。

あの癖になるような日本語と英語の組み合わせで生まれる独特な響きに勝てるわけがない。

一応タイトルからもわかるように「Komachi 」のみ日本語として残しており、そのまま歌われている。

しかしながら、それでも力が及ぶことはない。

歌詞の斬新さに強烈な疑問を抱きながら聴く、これが楽しみでもあった。

改めて、「太陽のKomachi Angel」には稲葉さんの独創的な歌詞が重要であり、大きな魅力を占めていることに気がついた。

(そして、日本人でよかったという嬉しい気持ちに満たされる。)

なお、当然のことながら「Angel」や「yeah!yeah!」については引き続き英語であるため、違和感や響きに変更はない。

相変わらず、汗をかきながらライブで一緒に歌えそうだ。

(ライブで英詞で歌われたことはなく、これからも歌われることがないと思うが・・・。)

メロ

情熱的なパーカッションとベースラインに合わせて歌われるAメロセクション。

英詞になってはいるものの、サウンド自体は原曲とほぼ変化がないため、全体として特段の変化は感じられない。

良く言えば違和感なく聴くことができるし、悪く言えば変化がなく少しつまらない。

あえて変化を感じる点をピックアップするとすれば、稲葉さん自身。

歌唱について大きな変化は感じられないが、原曲時点よりもハスキーさは薄れ、より明確な高音域が楽しめる。

また、歌い慣れたのか、それとも英詞が歌いやすいのか、どちらにせよ原曲時点よりも自信に満ちている。

少しだけボーカリストとしての成長ぶりが伺える。

その後のBメロセクションでは、原曲同様に松本さんの歪んだギターが加わることで厚みを増し、どこか優雅でゆったりとした壮大さを感じさせる。

セクション毎に違った雰囲気を持たせることで、楽曲全体にメリハリが生まれ、聴き手を飽きさせないことに成功している。

サビまで待ちきれない、ワクワクした気持ちにさせてくれる教科書のような有意義なメロセクションである。

ギターソロ

原曲とは異なり、ギターソロセクション前に間奏が挟まれる。

このアレンジにより、ギターソロセクションへのワクワク感が楽しめるようになった。

これはこれでアリ。

原曲のように間髪入れずに弾き始めるのもカッコいいし、焦らすような間奏を設けてワクワク感を楽しむアレンジも捨てがたい。

ちなみに、ギターソロ自体はアレンジされておらず、原曲と一切相違ない。

イントロセクションのキメフレーズと同様、ディストーションサウンドを身にまとったナイロン弦で演奏されるギターソロは変わらずに健在だ。

スライドや休符を巧みに取り入れて味わい深く聴かせながらも、途中で流れるようなフレージングを加えることで、アグレッシブなラテンテイストを忘れない、松本さんらしい喜怒哀楽に満ちた構成となっている。

また、ブルージーでありながらも歌えるくらいにキャッチーなフレージングであるため、ライブでは稲葉さんがファルセットを利用してユニゾンで一緒に歌うのが定番となっている。

稲葉さんの歌声が加わったアレンジをライブではなく音源で聴きたい気持ちもあるが、ギターソロセクションは松本さんの重要なステージ。

誰も邪魔をすることは許されない。

もちろん稲葉さんも同様である。

【まとめ】当時の衝撃は安心感へ

説明不要の圧倒的な知名度を誇る原曲をリメイクした結果、原曲における衝撃やクオリティを超えることはなかった本楽曲。

英詞による響き・変化が楽しめるとは言え、斬新な内容と響きをもたらす日本語がなくなってしまったのは、大きな魅力を削ってしまったとも言える。

コレジャナイ感は捨てきれない。

しかし、それでも中毒性のあるメロディーは健在であり、謎の魅力に取り憑かれて、何度でも聴いてしまう。

また、当時は衝撃的に聴こえたサウンドにも慣れ親しみが生まれ、どこか安心感を感じながら冷静に楽しんで聴くことができるようにもなった。

やっぱり名曲だ。

楽曲の魅力を再確認。

そして、原曲については圧倒的な知名度を誇っているものの、英詞版が存在していることについて知らない方、未聴の方は多いのではないだろうか?

そんな方には、過度な期待は禁物であることを意識しながら聴いていただきたい。

楽曲の素晴らしさはもちろん、日本語の素晴らしさ、そして日本人であることの素晴らしさに改めて気づくことができるかもしれない。

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